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ランダムに出た画像で小説を書こう!

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こんにちは、nissydesuです。

 

皆さん創作してますか?まあ大抵の人は、身近のイラつく人をコケにするなろう小説を脳内で連載してることかと思われます。かくいう僕も寝る前にしている妄想ラブコメ漫画の連載が5年目に突入し、そろそろアニメ化も視野に入れ始めました。きもっ。

 

それはさておき、人は想像に満ちた生物です。リンゴひとつ取ったって、そこに十人十色の感想が存在して然るべきなのです。

そこで僕は自分の創作力を試してみたくなりました。自らの思うままに理想通りの展開ばかりを求めるのではなく、あらかじめ何かが用意されていたとしてもそこからさらなる広がりを見せたいと思ったのです。

 

というわけで今日は、ランダムに出た画像を使って物語を作ろうと思います。

 

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使用する画像はpixabayという、いつも使ってるフリー画像サイトから引っ張りました。

 

 

ルール

  • ランダムで出た画像5枚を使って物語を作る

 

以上です。同じこと2回言っただけですね。

 

そして今回使用する画像を紹介します。

f:id:nissydesu:20220331161646j:imageシンギュラリティを感じる一枚

 

f:id:nissydesu:20220331161654j:image先ほどの画像との共通点は花弁の色のみ

 

f:id:nissydesu:20220331161704j:image高そうだけど付けてる人間が安っぽく見える腕時計

 

f:id:nissydesu:20220331161337j:imageお手本みたいなおひげ

 

f:id:nissydesu:20220331161719j:imageおそらく左目

 

この5枚です。花の画像が異様に浮いてます。

 

 

スタート

 

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俺の名前はセレナ・ラグドゥル、西アメリカのナンゲイルという寂れた町でドラァグクイーンとしてその名を馳せている。

しかし俺は疲れた。毎日毎日変わり映えのない…刺激こそあれど俺はもうそれにすら慣れてしまった。具体的には客が変わらないのだ。さっきは寂れた町なんてちょっとエモめの表現をしてみたが、ナンゲイルの実情はただの限界集落であり幼子に荒らされた蟻の巣とそう違いはない。

 

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そしてコイツが太客のレネリー。目と周りの皺で分かるように表情はない、ちなみに年齢、職業、住所も一切不詳。でもこの前俺に見せてくれた免許証の写真は確かに半目だった。そしてコイツは毎日20:00になると決まって俺の店に来て、ダンスを見て表情を変えずに涙を流す。そのあと俺に「おひねり」と称して賞賛の言葉を贈るが金銭をもらった試しはない。

 

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ただ2年前に1回だけ、金ピカの腕時計をいきなり渡してきたことがある。その時は何故か何も言わず涙だけをその目に蓄えて渡してきたので、なんだか気持ち悪くて帰りに捨てた。

どうやら時計にはGPSが仕掛けられていたらしく、俺の住所を突き止めたと思い込んでいたレネリーは、近所のゴミ捨て場に頭を埋めた写真を俺に見せて「君が居ない間に上がっちゃったよ、ファブリーズとかした方がいいと思う」とまったく的外れなアドバイスをしてくれた。

俺はそれを聞き地声で暴言を吐いたあと、店長が来てレネリーに出禁を告げた。だが今日も店に来ている。

そのことについて店長を問いただすと、どうやら彼がこの店の売上の8割を占めているらしい。そういえばそうだった。この店に来る客はストーカーのレネリーと、朝から猫を放す代わりにテキーラのショットをスッキリ占いの天秤座の順位分だけ飲んでく婆さんしか居ないんだった。ていうかナンゲイルには俺と店長とレネリーと婆さんしか居ないんだった。

とりあえず俺は「頭痛がする」と言って早退した。

 

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俺は疲れ果て家に帰りパソコンを立ち上げる。左のディスプレイに白銀ノエルの配信を点け、右のディスプレイにコレコレの配信を映す。そして奥にある巨大ディスプレイにFF10の『夢のザナルカンド』を投影し、真ん中のディスプレイにindeedの求人募集ページを表示した。

慣れた手つきで『ドラァグクイーン 正社員』と打ち込む。あぁダメだ…俺の店しか出ねえ。もう一度、条件指定をナンゲイルからアメリカ全土に変えて、改めて検索する。瞬く間に検索結果が表示されたが、相変わらず俺の店しか出ない。そのままノータイムで全てのディスプレイを叩き割った俺は服を着替え、この町から出ることを決めた。

20年落ちの愛車に乗り、いつもと逆の方向へ曲がる。空はすっかりダークサイドに身を落とし、つまるところ真っ暗になっていた。4月とはいえ夜の風はまだ冷たい、でもそんなこと気にならないくらい俺の気分は高揚していた。「飛び出そうぜ」って子どもに戻ったみたいに頭の中で音が鳴り止まなかった。

 

 

───街灯が2秒後の未来を照らしオートバイが走る。等間隔で置かれた闇を越える快楽に、また少しスピードを上げて、もう1つ次の未来へ……

 

 

f:id:nissydesu:20220331181747j:image道端の花「おいそれ!Mr.Childlenのロードムービーじゃねぇか!!!」

 

数日後、JASRACにしょっぴかれたセレナの姿がミネソタ州で目撃されたとか、されてないとか、されてないよりとか……

(終)

 

 

いかがでしたでしょうか。涙もちょちょ切れる素晴らしいお話ができたと思います。不思議なもんで、全然関係ない画像たちもこうやって物語で繋いであげれば、関連性のあるように見えますね(花以外)。

ランダムでなくても画像が5枚あれば、最悪画像がなくてもできるので皆さんもやってみてください。

 

終わり。