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【手術なし】虫垂炎入院記 〜暇と戦う〜

 

こんにちは、nissydesuです。

先日、また虫垂炎になりました。

上記の通り去年の7月にもなりましたが、なんとびっくり再発です。確率にして20%だそうです、結構高いね。

 

で、今回は入院をするハメになりました。手術こそありませんでしたが、入院中は何かと苦労が絶えなかったのでここに記しておきます。

 

 

1日目 発症〜入院

お昼が過ぎたくらいから、腹部に痛みを感じ始めました。最初はまさか虫垂炎だなんて思っちゃいないのと、お昼ごはんをあんまり食べていなかったこともあって、空腹からくる胃痛かなんかだと思ってました。

しかし夕方になっても、痛みが引くどころか強くなっている気がしたので病院に行く決意をします。近所にある総合病院で診てもらえるとのことだったので、急いで向かい検査をしてもらった結果晴れて虫垂炎の診断を下されたわけです。

この段階では手術の可能性もあったので、その場で入院が決まりました。しばらくの寝床となる病室は個室で「ラッキー」と苦悶の表情で考えていましたが、ここから長い戦いが始まるのです。

 

 

夜中に辛くなる

検査をひと通り終え(手術かどうかは明日決まる)、病室に通された段階でもう夜の8時くらいだったのでその日はそのまま寝ることになりました。

が、眠れません。腹痛が増してきたからです。それに加えて吐き気まであったので、無防備にダブルパンチを喰らい続けていました。試行錯誤の結果、吐こうとすると嘔吐はせずに何故か吐き気が一瞬鎮まることが分かったので、その合間を縫うようになんとか眠りに就きました。

 

 

でも目覚める

はい。寝ても目覚めます、それでいて腹痛は容赦なく降り注ぎます。時計を見るとまだ10時だったので普通に絶望しました。辛さのピークは確実にここでした。

しばらくして、知らないうちに再び眠ることはできましたが、あれは気絶かもしれませんね。

 

 

2日目 検査〜暇の始まり

朝起きると、今から手術するかどうかを判断すると言われたので、採血とMRIをしました。結果、無理して手術する必要はないと診断され点滴での治療になりました。

そうしてまた病室に帰されましたが、ここから想像を絶する暇との戦いが始まります。

 

何もすることがない

ただひたすらにすることがありません。スマホはありましたが、Wi-FiがないのでYouTubeも見れません。なので午前中はほぼ動いてませんでした、1日をこんなにも堪能したのは初めてかもしれません。

入院あるあるに「外の景色を楽しむ」なんてのがありますが、僕がいる病院は家からめちゃくちゃ近いので「まあこんなもんだろうな」っていう景色しか楽しめません。いや楽しくないです。

午後になると、他の病室へお昼ごはんの配膳があり、いい匂いが漂います。もう丸1日何にも食べてないので、普通にお腹も空きます。どうせなら昨日のお昼くらいはめいっぱい食べておくべきでした。もう手遅れですが。

ここで病室の探索をしました。ワンルームなので探索もくそもありませんが、これ以上暇に苦しむよりマシです。で、何にもありませんでした。棚はいくつかありますが、全部空っぽです。ドラクエの外れ民家に来た気分でした。

仕方なく2時ごろに一旦昼寝をしましたが、起きたら30分しか経ってなかったのでまた絶望しました。しばらく呆然としてたら外が暗くなってました。

 

唯一の楽しみ

持ち物に歯ブラシセットを見つけたので、寝る前に歯を磨きました。久々に味のするものを口に含んだので、楽しかったです。歯もツルツルになりました。

 

寝れない

夜の9時に消灯してベッドに潜りましたが、昼寝したせいで眠れません。あと他の病室から聞こえてくる患者の声も気になります。

せっかくなので、書籍化したら500万部間違いなしの青春ラブコメの妄想をしてましたが、虚しいし他の患者に遮られました。時計を見たら10時半になってました。例によって絶望です。9時からずっと目瞑ってこの始末ですよ、1時間半で得られたのはちょっと眠くなる権利だけでした。

 

 

3日目 暇暇暇暇暇

朝7時に看護師さんに叩き起こされた僕は、もはやルーティンと化した採血、血圧検査、血液酸素率検査のフルコンボを終え、ここから永遠に続く暇のゴールドラッシュに漕ぎ出して行きました。

正直言って午前中の記憶はほぼありません。僕の病室には、ベッドのそばに柔らかい椅子があるのですがそこにずっと座ってました。あ、歯磨きしました。あと、点滴をぶら下げてるあのマイクスタンドみたいなやつの取り回しを極めようとしてました、すぐ辞めましたが。

 

神の手

午後になると、暇の無限地獄に神の手が差し伸べられました。なんと看護師さんがご厚意でテレビをご用意してくださいました。

テレビを点けてみると、NHKでイギリスの老婦人がリンゴからサイダーを作ってました。あまりに牧歌的なその風景は、小学校のとき授業中に見せられた教材の映像みたいでいつもの4倍面白かったです。

その後は、午後のロードショーでやってた『交渉人』を見ました。ちょうどアクション・サスペンスに飢えてたので助かりました。

 

夜には…

YouTubeのサムネだけを見るなどして時間を潰すと、ようやく夜7時になったのでTBSの『東大王』を見ました。ハリーポッター特集をしていて、原作ガチ勢の僕としてはとても楽しかったです。あと久々にバラエティを見て、感動しました。ギャラクシー賞年間賞は『東大王』に決定です。

 

空腹地獄

『東大王』を見てるときから、空腹に悩まされるようになります。1日目と2日目にも空腹感はありましたが、3日目にしてトップクラスの奴がきました。

おそらくですが原因は、今までは24時間点滴をしていたので1日に258kcalを摂取することが可能でしたが、この日から点滴が止まる時間ができたため断続的なエネルギー供給が止まったからだと思います。ガチで指の震えが止まらないのは初めてです。水にカロリーがないのをこれほど恨んだ日はありません。もう今すぐ何か食べたい。

とりあえず今食べたいのは

  • そば
  • ナナチキ
  • カステラ
  • ラーメン
  • 納豆

 

 

……そんなになかった。ただ「明日からご飯が出るかも」と言われたのでそれに期待です。

 

 

4日目 やることがない

この日は朝6時半に起こされ、またもや点滴ライフが始まりました。そのまま7時半まで二度寝した僕は、8時から10時までをすっ飛ばすために『ラヴィット』を見てました。あの番組はやっぱり面白いですね、爆買いピッコロ町娘を見ることができる朝を幸せと呼ぶことにします。

 

また暇

『ラヴィット』が終わるとまた暇になります。僕は『Let's 美バディおじさん』ではないし、腕に枷をつけた状態ではエクササイズもできないので、ずっとモンストしてました。鬼滅の刃とコラボ中なので、みんなもやろう。

 

飢え

入院豆知識ですが午後から寝るまでにかけて、永遠に空腹と戦うハメになります。何かを食べたいと思うのではなく、目に映るもの全てを食べたくなります。その傾向はテレビを見てるとより顕著になり、チラッと見たケンミンショーで頭がおかしくなるかと思いました。

 

また寝れない

9時に消灯しましたが、うら若きこの僕が9時で眠るはずがありません。あと病院って基本的にうるさいんですよね、他の患者たちが『人間の嫌な部分.mp3』を垂れ流してくれるおかげで、気がつけば11時です。初日こそナーバスになりましたが、今は「うるさい」で片付けてられます。でもそれで眠れるわけじゃないので、苦痛です。

ここで眠れないなりに謎かけを考えたので、聞いてください。

『大車輪』と掛けまして、『それをずっと見続ける人』と解く……その心は、どちらも

 

 

 

狂っていくでしょう(クルっていくでしょう)

 

 

 

ねづっちでぇぇぇぇぇぇぇす!!!!!!!!!

 

おやすみ

 

 

5日目 ようやくご飯が

この日も7時に起きます、看護師さんに「朝弱いね」と言われました。さて、「明日から飯が出る」と言われて早2日経ち、絶食についてはもう4日目になります。どおりで死にそうなくらい腹が減ってるわけだ。口を開けば弱音しか出ません。そして『ラヴィット』は朝から丸亀製麺特集なんて組んでくれました、兵糧攻めか?

 

何の確認?

看護師さんはことあるごとに「腹は減ったか?」と聞いてくれます。できるだけその熱意が伝わるように「めちゃくちゃ減った」と伝えますが、出てくるのはソルデム3A。Xデーは近いです。

 

まずい

何故か今日の朝から口の中がずっとまずいです。水を飲んでも歯を磨いても一向に解決しません。これはあれでしょうか、何も食べな過ぎて舌が先鋭化したのでしょうか。とりあえず人体にそんな機能はいりません、次回の株主総会のときにそう伝えときます。

 

ついに飯

午後6時、久しぶりにご飯を食べることが出来ました。のべ102時間ぶりのご飯です。配膳される前に、看護師さんが「あれっ?〇〇(僕の名前)さんのは?」と言ったきりどっかに行ったときには腹いせに餓死してやろうかと思いましたが無事届き、ここから僕のグルメ紀行シーズン2が始まります。

気になるメニューは、お粥とシチューでした。お察しのとおり相性最悪、めちゃくちゃ不味かったです。でもそんなものを食べても、身体はずっと食べ物を求めていたのでちゃんと満腹になりました。人体の不思議ここに極まれりですね。

 

よく寝れる

ご飯を食べたことで、昨日までと比べて寝つきが遥かにいいです。やっぱ人類にとって食事って必要なんですね。

 

 

6日目 退院日が判明

悪夢を2本立てで見たあと起床しました。そしたら朝ごはんが運ばれてきました。ごく当たり前のことかもしれませんがすごく感動しました。今日に至るまで僕はずっと、部屋の定位置で座り続け9時になったら寝るというどうぶつの森の住民のような日々を繰り返していたので、誰かに施しを受けると自然に笑顔がこぼれます。

 

退院できる

あと、退院日が知らされました。明後日らしいです、8日目ですね。しかも点滴も今日で終わるらしいです。腕の中に6日も針を入れ続けて癒着してないか不安ですが、まあいいでしょう。

 

通信制限に怯える

暇は基本スマホとテレビで潰してますが、スマホはギガ消費が気が気でなりません。僕はあんまり外でスマホを使わないので、低容量で契約をしてましたが後悔しました。

ギガ消費に怯えた僕は7時以降は機内モードにして、原始的にギガを守っています。なので電話もメールもLINEも夜に届くことはありません。不便だね。

 

動きなし

暇なのでiPhoneのタイムラプス機能で自分を撮ってみたら、ホントに動いてませんでした。これが絶食102時間耐える秘訣です。

 

点滴終了

寝る前に最後の点滴が終わり、腕からようやく針が抜けます。腕の中で折れてないか心配でしたが、なんか思ってたのと違って針はプラスチックのチューブみたいでした。なのでスポンと抜けてましたとさ。おやすみおやすみ。

 

 

7日目 退院前日

朝起きるのはいつになっても慣れません。今日も気づいたら8時になってました。そうすると朝ごはんが運ばれてきましたが、そのメニューはとろろ。味のしない朝ごはんを終えた僕は失意の中歯を磨くのでした。

 

暑い

僕の病室は日当たりが良好みたいで、カーテンが閉まっててもめちゃくちゃ暑いです。まだ3月なのに額に汗が滲みます。どうでもいいですが、昨日はめちゃくちゃ寒かったです。

 

難関

今日も暇をモンストで潰してました。猗窩座を倒すために四苦八苦してたら日が暮れてました。よもやよもやです。

 

人が来ない

点滴が終わると途端に看護師さんが来なくなりました。分かってはいましたがやっぱり寂しいですね、僕は人はいればいるだけいいと思っているのでいなければいないだけ涙が増えます。

 

看護師の苦悩

人は来ませんが声は届きます。それで今日一日思ってたのは、やっぱ看護師さんって大変なんですね。なんでも時間になるとやたら食事を催促する患者さんがいて、その対応に追われる声が響いてました。食事くらい待とうぜ、俺は102時間待ったぞ。

 

 

8日目 退院

最終日だからといってスッキリ目覚めるはずもなく、うだうだしながらベットからずり落ちた僕は朝ごはんを待ちました。そしたら僕の嫌いなものばっかりだったので、悶えながら食べるハメになりました。

 

痒い

思えばこの入院生活中一回しかシャワーを浴びてないので(何日目かは忘れたが確かに浴びた)、頭が痒くてしゃーないです。服も変えてないです。きったね。

表情を変えずに接してくれた看護師さんに感謝です。ただ自分で言うのもなんだけど臭くはないよ。

 

片付け

お昼にはこの監獄を出所できるので、立つ鳥跡を濁さず精神で病室の片付けをしました。とはいえベッドわきのテーブルにしか物を置いてないので、すぐ終わりました。暇暇暇暇暇暇暇。

 

ついに....

何故昼まで待つ必要があるのかを考えていたら、ついに退院の時がきました。待ちに待った瞬間です。やっぱり外の世界は広いです。病室もそこそこ広い部屋でしたが、病院の出口に行くまででここ一週間の移動距離にダブルスコアをつけたことでしょう。

それで外にでたら空気が美味しいのなんのって!!くすんでない青空を久々に見ました。

 

 

 

結論

入院はしない方がいい

 

終わり。